科学

 「それは正しいか、間違っているか」という考え方は間違っている。

「昔々、人々は地球は平らだと考えていた。もちろん彼らは間違っていた。そしてその後人々は地球は球体であると考えるようになったが、その人々もまた間違っていた。しかし、もしあなたが地球が球体であるという考えが地球が平らであると考えと同じように間…

 あなたの頭の中を読み取ることが出来る機械

論より証拠。 上が元のイメージ。下は脳の視覚野(Visual Cortex)と呼ばれる部分からfMRIにより検出された電磁波より元のイメージを復元したもの。 日本人のチームがやってるのね。凄いなあ。Y MIYAWAKI, H UCHIDA, O YAMASHITA, M SATO, Y MORITO, H TANABE,…

 「B型肝炎の両親からは男の子が生まれやすい」という説は間違い

3年前、「B型肝炎の両親からは男の子が生まれやすい」という論文を紹介したが、これはどうやら間違っていたらしい。というか正確には、「B型肝炎の両親からは男の子が生まれやすいことを使ってMissing Womenのかなりの部分が説明できる」、というのが間違っ…

 B型肝炎の話の続き

ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか作者: マルコムグラッドウェル,Malcolm Gladwell,高橋啓出版社/メーカー: 飛鳥新社発売日: 2000/02メディア: 単行本購入: 29人 クリック: 711回この商品を含むブログ (63件) を…

 B型肝炎と性比の関係?

JPEの最新号を見ていたら、B型肝炎の罹患率と性比が関係しているという話があった。*1先進国では男女の比率はおおよそ1だが、よく知られているように、アジアの発展途上国では男女の比率が1.05以上にも上る。*2この数字は、女児の(出生前あるいは出生後の)…

 復讐の甘い蜜

"Revenge is a dish best served cold." - Old Klingon Proverb. 最近は、行動科学で、MRI(Magnetic Resonance Imaging)を使った研究がはやっている。*1被験者にいろいろな行動を取らせて、そのときに活性化される脳の部分との対応を調べていくのだ。すると…

 臓器移植の経済学 その3

さて、これらのモデルは、ただの机上の空論ではない。 Al Rothのところで見つけた、最近の記事へのリンクはこちら。ttp://www.boston.com/news/nation/articles/2004/06/05/cross_donor_system_planned_for_regions_kidney?mode=PF (Boston Globe)ttp://www…

 臓器移植の経済学 その2

まず、いくつかメカニズムの満たすべき要件が考えられる。単純化のために、間接的交換のオプションがないとして、次のようなメカニズムを考えてみる。n人の患者がどのドナーの腎臓を希望するか同時にアナウンスし、 上の例のように2組のペアの希望が一致し…

 臓器移植の経済学 その1

臓器移植の経済学*1といっても、腎臓いくら、肝臓いくらという物騒な話ではない。ではいったい何の話か?通常は、臓器移植とは臓器の贈与であり交換ではないのだから、ブラックマーケットを除けば、そこに近代経済学の入り込む余地はないように見える。しか…

 病気になって、頭が良くなる?

NY Times 6/3/2005Ashkenazimと呼ばれる中央および北方ヨーロッパ出身のユダヤ人達には、少なくとも19種類もの遺伝的疾患が、ほかの地域の人々よりも多く見られる。*1 なぜそうなのかについては、様々な議論があった。例えばあのJared Diamond(”銃、病原菌…

 最終兵器

せっかく「帝国」はアメリカのメタファーじゃないと弁護している人がいるのに、駄目じゃん、デス・スターなんて作ろうとしちゃ。

 祈りと奇跡と不妊治療

タイミングが良かったのかもしれない。9/11から約一月後に発表された、祈りの不妊治療への効果を示したその論文は、神の啓示としてか、世界中のメディアに大きくとりあげられた。このコロンビア大学のグループによって行われた実験は、IVF(In Vitro Fertili…