B型肝炎の話の続き

ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか

ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか


えっと、今日同僚としゃべっていてびっくりしたのですが、B型肝炎の論文を単著で書いたエミリー・オスター(Emily Oster)は、まだ大学院の3年生か4年生だそうです(!)。しかも彼女はもう5本論文を出版していて、そのうちの2本がトップジャーナル!!*1 参りました。ちなみに、レーヴィットのコラム(http://www.slate.com/id/2119402/)には、面白い話が載っています。心理学者が幼児の言語獲得に関する実験をしていたところ、そのうちの一人の知能が以上に高く、サンプル数の少なさもあって、実験をむちゃくちゃにしてしまったということがあったそうです。この話はマルコム・グラッドウェルの「ティッピング・ポイント」に出てくるそうですが、その娘の名前が「エミリー」だったと。*2で、フルネームは...いわずもがなですな。*3 ついでに、コラムの最後のほうでは、レーヴィットの心理学者への嫌味もたっぷりと堪能できます。 


さて、このネタに関して、いろいろな情報を探してみました。


彼女の論文の出発点はこの本。
http://www.amazon.com/gp/product/0691116237/002-9018159-7561623?v=glance&n=283155


この本の著者の経歴はここ。
http://nobelprize.org/medicine/laureates/1976/blumberg-autobio.html
そう、1978年のノーベル受賞者(Physiology or Medicine)。


後、この論文に言及している日本語のブログをひとつだけ見つけました。
http://blog.livedoor.jp/sikipinomo40/archives/26702228.html

*1:これは自然科学畑では珍しくないのかもしれませんが、経済学ではヒジョーに稀です。

*2:マルコム・グラッドウェルは、あの「Blink」の著者。

*3:まあ、大学院生の中には、子供のときに「神童」とか言われてた人は履いて捨てるぐらいいるんだろうけど。でも、自分で研究する段になると、結構みんな苦労するんだよね。