ミネアポリス探訪 (2) - ミシシッピー川


ミシシッピー川というと、ミシシッピーってDeep Southだからミネアポリスとは何の関係もない気がするけど、実はミシシッピー川ミネアポリスまで来ている。ミシシッピー川の源流はミネソタにあるのだ。


ミネソタ大学を二つに分けているこの川は、双子の都市ミネアポリスとセント・ポールを分けている川でもあるが、実は昔は2つの国を分ける境でもあった。ミシシッピー川の両岸は、それぞれ別々の国に属していたのだ。ミシシッピーの東側はイギリスの植民地で、そして西側はフランス(あるいはスペイン)の植民地。東側は独立戦争の後アメリカとなり、西側は後にフランスから買い取られた。


今では原型をとどめていないが、ミネアポリスの北のほうに、むかし滝があった。ネイティブ・インディアンの聖なる地だったセント・アンソニー滝だ。19世紀から20世紀にかけて、ミネアポリスでは、この滝の水力を利用することにより製粉業と製材業が著しく発達した。特に小麦の製粉にかけては、長い間アメリカの小麦生産の中心だったぐらいだ。ダウンタウンミシシッピー川の両岸を見回してみよう。すると、そこらじゅうのビルのてっぺんに製粉会社のロゴを見つけることができる。


今は静かに流れるミシシッピー川は、観光資源にもなっている。定期的に運行している観光フェリーもあれば、たまに水上スキーを楽しんでる輩を見かけることもある。また、ダウンタウンから少し南に行くと、ミシシッピー川の両岸は整備された美しい散歩道になっているが、ここは天気のいい週末にぷらぷらするにはもってこいの場所だ。