パズルの解答

1番目は簡単なので、2番目と3番目だけ(ちょっと手抜きした)解答を。
前にも言ったように、(赤、赤、赤)を選ぶと、相手は(黒、赤、赤)を選べ、その場合勝つ確率は1/8.もし(赤、赤、黒)を選ぶと、相手は(黒、赤、赤)を選べ、勝つ確率は1/4.もし(赤、黒、黒)あるいは(赤、黒、赤)を選ぶと、相手は(赤、赤、黒)を選べ、勝つ確率は1/3.まとめると、どれを選んでも勝つ確率は1/3を超えない。だから、このギャンブルは受けるべきじゃあない。



3番目の問題がおかしいのは、$200と$50が同じ確率で起こると考えているところ。この考えを徹底すると次の通りになる。

$Xを引いてきたとしよう。同じ確率で$2Xと$0.5Xがもう一つの封筒に入っているから、封筒を変えたほうが得だ。ここでXは何でもいいんだから、わざわざ最初に選んだ封筒を開けなくても、封筒を変えたほうが得ってことになるな。よし、じゃこの封筒を開けずに、その封筒と取り替えよう。...でも、ちょっと待てよ、同じように考えると、やっぱり最初に選んだ封筒が得なような気がする...

何がおかしいのか?どのような$Xを引いてきた時にも同じ確率で$2Xと$0.5Xが起こるためには、ルーレットが全ての正の数を等確率で引いてくると仮定しなくてはならない。種明かしをすると、そのような分布(一様分布)は、存在しないのだ。(それは信念だと考えることもできる。ただその場合には、そのような信念がパラドックスを生み出す一つの例としてこの問題を解釈することができる)。

つまり一般的には、$Xを引いてきた的にもう一つの封筒に$2Xと$0.5Xが入っている確率は同じではなく、それらは元のルーレットからはじき出される正の数の分布の形状に依存しているわけ。だから、$100の封筒を変えるべきかどうかってのはケース・バイ・ケースでルーレット次第、というのが答え、かな。