東大ブランドは世界に通用しないか?

東大蹴ってYaleに行くのはぜんぜんありでしょう。ある程度能力があれば、これはそれほどリスキーな選択ですらないはずです。昔は海外で勉強するのは日本で就職するのにマイナスだったのですが、最近はアメリカで大学を卒業した日本人の学生の就職状況が格段によくなっているのをひしひしと実感しています。こういう人がどんどん出てきて「高学歴」にもいろいろバラエティーがある世界になるのは、なかなか刺激的でよいことだと思います。


ただ、「東大ブランドは世界に通用しない」かどうかというと、それは(違う意味で)YesでもありNoでもあるかと。


もちろん東大よりYaleの学歴のほうが日本の外ではへーって感じになるのですが、でももしもアメリカの大学や大学院に行こうとすると、そのときに一番重要なのは結局(英語と)学歴なんですよ。そういう意味では学歴=ブランドはより大事ともいえるわけです。ちょっと考えれば想像がつくと思いますが、こちらの大学側からすれば日本の学生をどのように評価すればいいかは皆目わからないわけです。とくに高校生とかだと社会貢献とかもあまりないので(大学生でもあまりないですけど)、そうするとどうしたって学歴が最重要ということになります。日本では試験があるからある種フェアなのですが、アメリカではそれに対応するものがないから評価における学歴の比重がより高くなるはずで、だから結論を言えば、世界に出るためにはむしろ日本の学歴がより重要になってくるわけです。おそらくこれから日本の高校から直接アメリカの一流校に行くケースが増えるとしても、それは日本のトップ高に限られるでしょう。*1,*2

*1:通常は高校(の途中)からアメリカに一旦来るか、あるいはランクの低い大学にまず入ってダントツの成績を残して、一流校に入学/転学するというのが最も現実的でしょう。

*2:ところで、「東大」の枠にはまらないけど優秀な人っていうのを選び出すようなシステムがあればいいと思っていて、「高学歴」にバラエティーがある状況はそれにプラスに働くと思うんだけど、上に書いた理由でこのルートはそれに関してはあまり有望でないかなという気がしてます。