オバマ勝利


予想通りとはいえ、オバマが勝って良かった。マッケインが嫌いなわけじゃないけど(むしろブッシュよりよほどましだし、大統領をやるチャンスがあってもおかしくない人だったと思う)、8年間の共和党政権の後にはやはり変化が必要だろう。

ところで、Andrew Gelman*1このページを見ていると、メディアでのイメージと実際に起こっていることにはややギャップがあると再確認させられる。例えば、若年層(30代以下)の投票率は増えているかと思ったら、じつはどうやら全く増えていないようだ。ただ、共和党から民主党へのスウィングが最も顕著だったのがこの年齢層だったらしい。もう一つは、イメージほどオバマが圧勝してるわけではないということ。総得票数の差は票全体の5%程度で、選挙人の数の差に比べるとはるかに小さい。多分、国レベルでオバマにポジティブなショックがあり(恐らく経済)全ての州での民主党の得票率を一様に押し上げたところ、もともと両党の勢力が拮抗している州が多かったため、それらの州を民主党が一度に手にしたということだろう。州ごとの選挙人は、例外を除いて州でマジョリティを確保した候補に全員投票するから、こういう総得票(Popular Vote)と選挙人の獲得率(Electoral Vote)の差が出てくるわけだ。*2

*1:著名なベイジアン。有名な教科書を書いている。

*2:アメリカの大統領選挙は選挙人制度を採る。これは2段階投票で、まず州で投票を行い、最も多数の票を獲得した候補にその州の選挙人が投票するという形をとる。ただし2度目の投票は形式的なものにすぎない。