続き
これは、話がちょっと気持ち悪くなるなあ。それぞれの家族を見てみると、確率1/2で男子1人が生まれてそこでやめ。確率1/4で女子1人が最初に生まれて男子が2人うまれてストップ。一般的には、確率1/2^nで男子2^(n-1)人と女子2^(n-1)-1がいる家族がでてくる。
ここからまずわかるのは、
1. それぞれの家族について、確率1で、男子が女子より1人多くなる
ということ。ギャンブルで倍々プッシュが無限にできれば必ず勝てるというあの話と同じ。
しかしここでは、男子と女子のどちらが多いかではなくて、男女の比率を求めなくてはいけないので、まだ話は終わらない。またギャンブルの例を使えば、これは胴元がすべてのギャンブラーについて勝った金の総額と負けた金の総額を計算して、その比率を計算することに対応している。
しかしそれでも家族の数が有限ならば、1の結果はそのまま比率についての結果につながる。つまり
2. どんなについても、N家族で成り立つ社会においては、確率1でその社会の男子の比率は1/2より大きくなる
ことがいえる。
しかし、仮定どおりにNが無限の場合を考えると、この結論はそのまま成立しない。Nが十分大きければ、ものすごい数の男子と女子がいる家族が十分な確率で十分な数だけ現れてくるため、漸近的には比率が1/2に近づいていくかもしれないからだ。ということで、答えは、
3. 無限の家族がいる理想的な社会を考えると、確率1でその社会の男子の比率は1/2になる
ということになりそうだ。
ちょっとチラシの裏で計算してみると、家族nの男子の数をとすると、女子の数は。するとN家族がある場合、その社会の男子の比率は、
となるが、
は確率1で無限大に発散するから*1、この比率は確率1で1/2に収束するわけ。
*1:男子の数の期待値は実際、