ネットワークの科学

Six Degrees: The Science of a Connected Age

Six Degrees: The Science of a Connected Age

 
Linked: How Everything Is Connected to Everything Else and What It Means for Business, Science, and Everyday Life

Linked: How Everything Is Connected to Everything Else and What It Means for Business, Science, and Everyday Life

最近二冊ほどネットワークに関する一般書を買った。「Six Degree」と「Linked」、どちらもベストセラーの一冊。経済学とネットワークに関するカンファレンスがあるんだけど、社会学者や計算機科学の人とかも来るらしいと聞いていたので、ちょっと予習でもしておこうと思ったわけ。で、とりあえず「Six Degree」から読み出してみたが、自分が前に考えてたことが少しずれていること、そして著者がそれをネタにもう論文を書いていたことを知った。そのうちどちらの本もブログで取り上げるつもり。とりあえず「Six Degree」は読み終わったけど、あまりいい本じゃないな、これは。


カンファレンスはついこの間あったんだけど、こんな感じのゲームの実験の発表があった。一人ひとりの被験者は、あるネットワークの一つ一つのノードに対応している。被験者にはいくつかの色が与えられていて、限られた時間の間に好きな色を選ぶ(いつでも好きなときに変更可能)。色を選ぶときには自分がつながっている人の色を見ることができて、被験者はつながっている人の誰の色とも異なる色を選んだときのみ(単位時間当たり)ポイント1を受け取る。被験者が使える色の数は、ちょうど全員が+1を得る組が存在するような最小の数に設定されている。たとえばネットワークが円の場合は、選べる色は二色。まあ要するに4色問題を被験者に解かさせているような感じか。このゲームをいろんなタイプのネットワークについてやらせてみると、被験者達は、局所的な情報しか持っていないにもかかわらず、驚くほど早く最適な組み合わせを発見できるらしい。Scienceに出る論文だとのこと。